コマツNTCは、4月1日付で本社を東京都品川区から南砺市に移す方針を固めた。
コマツ工機(小松市)の合併を機に、北陸の企業であることをより鮮明に打ち出す狙い。石川では県が企業誘致助成を見直すなど、親会社の
コマツ本体の本社移転を促す動きが出ており、子会社の動きが呼び水になるとの期待が高まっている。
コマツNTCの本社移転は、25日の取締役会で正式決定する。南砺市に、富山工場と福野工場を持つが、本社は富山工場に置く予定だ。
NTCはコマツの産機事業の再編で、4月にコマツ工機を吸収合併する。2009年10月には横須賀事業所の事業が福野工場に移管集約したことから
「生産基盤は北陸であり、実態に合わせて本社は富山に置くことが自然」(幹部)と判断した。
NTCの堀井弘之社長によると、欧州市場を中心に、太陽電池向けのワイヤーソーなどの受注が増加。
今期の年間受注量は1200億円超と、過去最高を更新する見込みだ。
堀井社長は「足元のワイヤーソーの受注はリーマン・ショック前の3倍に達している。本社移転により、さらに地元貢献を進めたい」
としている。
一方、コマツ発祥の石川では、コマツの本社移転をめぐる動きが出ている。
5月に小松工場跡地に開設される研修センターは、人材教育という本社機能を果たす。
昨年9月の起工式で、野路國夫社長は研修センターの開設について「本社機能の移転の第1弾になる」と語り、さらなる移転の可能性を示唆した。
坂根正弘会長も講演などで繰り返し、本社の地方移転の必要性を強調している。
これに対し、石川県は新年度、本社機能の移転促進を狙い、企業誘致関連の助成限度額を引き上げ、1社あたりの最大交付額を35億円から50億円
にする方針だ。
コマツによる買収後、産機事業の拠点として「大化けした」(幹部)といわれるコマツNTCが本社を富山に移すことで、コマツグループの
「地方重視」の姿勢がより鮮明になると同時に、グループにおける北陸の重要度も一段と増した。
コマツ本社の石川移転にもプラス材料になりそうだ。