先日7月16日(火)に続き
本日発売、日刊ゲンダイの「サラリーマン特集」に
私のインタビュー記事が掲載されましたので紹介します。
アルバイトの愚行 どう防ぐ?
「育てる」スタバにヒントあり
暑すぎるからと冷蔵庫の中に入ったり、
レジの上で脚を広げたり……
アルバイトによる連日の悪ふざけ画像の投稿騒動には
呆れるばかりだが、彼らはいずれ社会人になる身。
きちんと育てないと会社の評判も地に落ちてしまう。
〈なぜこんなバイトを雇うのか〉
〈どんな教育をしているんだ〉
悪ふざけ画像投稿が発端で"炎上"した企業は、
アルバイトを管理する社員の徹底教育に
てんやわんやだが、すぐに成果が出るわけじゃない。
2万人超のアルバイトを抱える牛丼の吉野家は
6年前、男性店員2人が豚丼の肉を山盛りにし、
「テラ豚丼」(超大盛りのこと)と呼び合って
フザケるさまを動画サイトに投稿され、とんだ騒動になった。
その苦い経験から、店舗に配布する
「コンプライアンスハンドブック」にソーシャルメディアの
項目を追加したが、アルバイトが半年から1年で
入れ替わるため、なかなか定着していない。
それに、別の落とし穴もある。
「結局マニュアル化だけが進み、現場も〈ハンドブックに
書いてあるからよく読め〉になって、コミュニケーション不全に
陥るのです。マニュアルに追加で載る項目も、アルバイトによる
不測の事態が起こった場合の対応法がほとんどです。
これでは、根本的な改善になりません。
今後はアルバイトを〈使い捨てる〉から〈育てる〉にシフトする
必要があります」(人材育成コンサルタント・内田和俊)
とはいえ、一部のバカのために不買運動でも
起こったらタマらない。
一連の騒動が、時給の安いコンビニやフードチェーンばかりで
起こることから、「もっと時給が高ければこんなことは起こらない」
という声もあるが、そうとも言えないようだ。
学生の間で、就活に役立ってお金も稼げると
評判の"鉄板バイト"がある。
その筆頭は意外にもスターバックスコーヒーだ。
「スターバックスは、店長がアルバイトに頭ごなしに
叱ったりせず、やる気を引き出すことに注力しています。
仕事を覚えたアルバイトに新人アルバイト教育を任せ、
3カ月に1度人事考課を行い、チェックシートをもとに
店長とアルバイトが個人目標について話し合いの場を
設けています」(キャリアコンサルタント・上田晶美氏)
同社の求人を見ると、時給900円から1100円。
研修期間の2カ月間は880円だから、
決して「割のいいアルバイト」ではない。
要は、雇う側がどうやってノセるかにかかっているのだ。