金曜の夜から体調の異変に気づいていたのですが、
土曜日は仕事のため、何とか気合いで持ちこたえました。
土曜日は東京で日本経済新聞の取材の後、講演会を実施。
それが終わって車に乗り込んだ途端に、どっと症状が悪化しました。
悪寒、発熱、全身が痛くて、どうにもなりません。
それでも、何とか自宅に戻りましたが、
その晩、発熱、下痢、嘔吐に苦しみ、日曜日は丸一日、寝て過ごしました。
確定申告のため、偶然にも今日一日あけておいたのが幸いし、
今日も一日中、家の中でダラダラしていました。
妻もノロウィルスにやられたのですが、非常に重症で平熱が35度台の彼女が、
41度を超える高熱に苦しんでいたのですが、さすが母は強しです。
翌朝、ちゃんと早起きし、子供の弁当づくり、イベントへの送り迎え、
ボランティアへの参加など、全ての行事を、ちゃんとこなしていました。
症状の軽かった私は完全に寝込んでいたのに、本当に恥ずかしい思いで一杯です。
さて本題です。
昨年から、あるプロスポーツ選手のコーチングをしています。
本人のパフォーマンスを高めるというメインのテーマとは別に、
この選手には「監督と馬が合わない」という悩みがありました。
具体的には、監督の人間性に共感できないということです。
試合に使ってもらえなくなりますので、
選手にとって監督と相性が合わないというのは致命的です。
この悩みを手放す方法が、上司と部下との関係にも応用できると思いましたので、
今日は、そのテーマで書いてみます。
コーチングには、「区別をつける」というスキルがあります。
「嫌い(好きになれない)」=「うまくやっていけない」
という思いこみを多くの人が持っていますが、これは誤りです。
もちろん、「好き」=「うまくやっていける」も誤りです。
これは男女の仲を想像すれば容易に理解できると思います。
相思相愛の二人であっても、その関係がうまくいくとは限りません。
愛し合う二人が、なぜかうまくいかない例は枚挙にいとまがありません。
ここで「区別をつける」というスキルが登場します。
「嫌い(好きになれない)」≠「うまくやっていけない」
左辺と右辺を切り離す(区別をつける)発想の提案です。
つまり、監督を好きになれなくても(人間性に共感できなくても)
うまくやっていくことは可能であるという考え方の提案です。
そのため(うまくやっていくため)に「何をしたらよいか」「何ができるのか」を
その後のコーチングセッションで考えていきます。
これを職場の上司と部下の関係に当てはめると
上司に共感できなくても、仲良くやっていくことは可能です。
また、部下のことが気に入らなくても、うまくマネジメントすることも可能です。
最も重要なのは、ここからです。
面白いことに、「行動」、「感情」、「思考」は連動します。
このように、行動を変えることによって、感情も連動するのです。
つまり、仲良くやっていけるようになれば(行動の変化)、
不思議と共感できる部分も増えてくる(感情の変化)というわけです。
私たちは機械ではなく感情豊かな生身の人間です。
ですから、ある特定の人に対して、「馬が合わない」「好きになれない」「気に入らない」
などというマイナスの感情がわきおこるのは至って自然なことです。
ただ、それがストレスになり、業務の生産性やモチベーションに支障をきたしたり、
ひいてはチームワークに悪影響を及ぼしては問題です。
こんな当たり前のように発生するマイナスの感情を
どう処理して良いのか分からないケースにおいて、
この「区別をつける」というスキル(発想)が役立つのではないでしょうか。