あの鋭い痛みがあるのは変わらない。
今自分でできることは何か?考えた。
あの鋭い痛みがどの様な時に出てどうするとおさまるのか。
痛み止めは効くのか本当に効かないのか。
毎日毎日左手で記録していった。
毎日のリハビリでそれをOTに伝えながらリハビリを頑張っていた。
私だけでない。
OTも私の情報とリハビリで私の手に触れた感覚で何とかリハビリを進める事ができるようにしてくれた。
しかし
OTの手が触れたとたんに。あの鋭い痛み。
あの痛みが出ると、体を動かしでも声も出せなくなる。
本当に苦しい。
OTは
ゆっくり私の手から手を離していく。
なぜなら
さっと離したら傷みが倍増すると知っていたからだ。
痛みがおさまるまで私はたえた。
痛みがおさまるまでかなり時間がかかった。
それでも
OTは諦めず、できるリハビリを開始する。OTだけはあの鋭い痛みを信じてくれていて、私は安心して、自分の情報を伝えていった。
リハビリは

指一本を曲げることしかできないレベルだが、リハビリ出来てることの喜びはあった。

でも

こんなに時間たっているのに、このレベルしか指は曲がらないの?

本当に使える手になるの?

これじゃ何もできない右手。

この不安はいつもあった。

病室で出来る自己リハビリをした。いっぱいすれば良くなると信じている。

そんな中

長い入院で仲

のいい友達もできた。

彼女は肘関節人工関節の手術。

必死になって肘の曲げ伸ばしをしている。

お互いの困ってること。

痛いこと。

世間話も普通に話せる仲となった。

私の一番の辛さを彼女はしっかりと受け止めてくれる。

気がつくと、毎日彼女とフロアーで過ごすことが多くなった。

病室でのリハビリからフロアーでコロナ感染対策しながら、同じテーブルでリハビリするようになっていた。

痛くて切ない時も進まないリハビリでの不安も彼女から聞いてもらい、苦しいけど、頑張れた。

毎日

鋭い痛みと同じメニューのリハビリで先に進まなく苦しかった。

でも

OTとその彼女とわかってくれる看護師がいたらか、何とか頑張れた。

本当に

また歯科衛生士の仕事できるのか?

頭や体を一人で洗えるのか?

社会の一員として人の為に働けない。人のやっかいにならないと何もできない。

ただ苦しくつらかった。

コロナ禍で面会はない。

誰一人私の状態をみていない。

ラインでは

だいぶいい?

段々良く

なってるかな?

元気そうで良かった!

本当は

ちっとも元気でないんだよ。

ただ苦しいだけなんだよ。

苦しいんだよ。

こう返信したかったけど、

相手に心配させるのは申し訳なく、直ぐに返信ができなかった。

苦しい毎日だった。