五輪中は「休戦」だ
ロシア、イスラエルは五輪憲章違反
「平和の祭典」が偽りであってはならない。
「休戦」は古代オリンピックの原則であったが、
戦争や国際紛争の度に近代オリンピックは中止を余儀なくされたり、
政治的ボイコットに利用されてきた。
1984年ロス五輪以来、大会が完全商業化されたが、
IOCと国連は五輪開催中の「休戦」を呼び掛けて来た。
IOCは1992年、この原則を復活させて翌93年の総会で
「五輪開催前7日と閉会後7日まで休戦とする」ことを全五輪参加国に要請した。
パリ大会は、五輪開催前7日からパラリンピック閉会後7日の2か月間を
「休戦」とするよう求めている。
国連はこの期間を利用して「停戦」や「和平」の実現に当事者が努力することを
求めている。
これらの呼びかけにも関わらず、イスラエルはパリ大会2日目の27日に
ガザを空爆し、30人が死亡、100人余が負傷した。
ロシアは連日ウクライナ攻撃を続けていている。
イスラエルは国家として、ロシアは個人としてパリ大会に参加している。
五輪を「平和の祭典」と認めるなら、イスラエルとロシアが行っている殺戮を
非難し、制裁することが前提となるのではないか。