台湾で「最も醜い駅」解体へ
桃園市の中壢駅 「古い汚い狭い」でも利用者は有難う
鉄道駅はその町のシンボルであり、歴史の一片である。
台湾には、日本統治時代や戦後に造られた様々なデザインの駅がある。
旧台北、台中、台南、高雄などの旧駅を利用した者にとって、
現在の駅舎はどこかしっくりこないが、時の流れとはそういうものなのだろう。
台湾鉄道の旧駅舎がまた一つ姿を消した。
1日の乗降客数で上位5駅に入る中壢駅。
1893年の清朝末期に開業した駅は、日本統治時代に大型の木造駅となり、
1975年、現在のコンクリート製となった。
(最終日に駅に来た大勢の人)
老朽化した駅は、古く、汚く、狭いと評判が悪く、
鉄道ファンからは「台湾で最も醜い駅」と言われていた。
それでも利用者からは「有難う」「寂しい」「忘れない」などのメッセージが
多数寄せられた。
午後10時半、最終列車が発車して、駅のシャッターが下りると、
詰めかけた人々は拍手で別れを惜しんだ。
最終便を送り、ほっとした表情の駅長、新駅は今後地下化になる。