李登輝氏の旧居 記念館へ
「台湾100年の歴史に触れる場所に」
新北市は先月、故李登輝元総統の旧居を市の記念館に指定した。
建物は築100年の客家形式の三合院で、李氏は幼少期をここで過ごした。
記念館について次女の李安妮氏は昨日、
「台湾人の100年の歴史を記録し、台湾が権威主義から民主主義へ、
そして国際的な孤児から国際的な寵児へと移行する過程を共有できる
文化財記念館にする」と述べた。
そのうえで、
「若者はここで李登輝の個人蔵書を「読む」ことができ、
芸術愛好家は彼の妻が収集したオペラを楽しめ、
信仰の友人はここで彼らの「主の証し」を見ることもできる」と説明した。
(李夫妻はクリスチャン)
台湾では今、李登輝氏の存在が改めて注目されている。
5月20日の総統就任式で、頼清徳新総統は中国との関係について
「中華民国(台湾)と中華人民共和国は互いに隷属しない」と
事実上の「二国論」を宣言した。
これは、李登輝氏が総統時代に初めて主張した
「中華人民共和国と中華民国は別の体制(国家)」という二国論を
踏まえたものである。
国家政策研究所も頼清徳総統の演説について
「李登輝氏が残した貴重な財産の継承であり、今後の台湾の基本的な意識となる」と
評価した。