馬英九事務所訪中前に「台湾は国ではない」
批判殺到「中華民国ではないのか」「どこの総統だったのか」
政治家は時として自らの無知を曝け出す珍しい生き物だ。
日本では「この国は神の国だ」と言ったサメの脳みそと例えられた男が、
長年安倍派を牛耳っていた。
これとよく似た政治家が台湾にいる。
国民党の馬英九前総統が4月1日から中国を訪問する。
訪中は2年連続である。
香港生まれの中国人である馬にしてみれば”里帰り”気分なのか、
中国王朝の租の黄帝の墓参りをする。
馬は先の総統選挙の直前、「台湾人は習近平を信ずるべきだ」と言って、
接戦の選挙に打撃を与えて、国民党敗北の戦犯と言われた。
この馬の事務所が一昨日、訪中を前に「台湾は国ではない、中国の一部である」との
見解を発表した為、世論が再び沸騰した。
与党の民進党は、「ここは(台湾)国民党が国と定めた中華民国ではないのか」と
馬と訪中を支持する国民党を批判した。
ネット上では「馬氏はどこの総統を務めたのか」とか
「総統の給与や年金は中華民国から支給されている」という批判が相次いだ。
台湾独立派は、「馬英九は裏切り者」という横断幕を
台北市内の各所に掲げて抗議している。
(2015年シンガポールでの習近平との会談)
一部報道では、習近平が馬英九と会談すると報じられたが、
馬の事務所は「確定ではない」と否定、
中国外交部もこの点については言及していない。
「習近平を信じろ」とはまともな中国人なら決して言わない、
馬英九は台湾からどんどん遠ざかっている。