ウクライナ ドローン攻撃が主流に | 洋左右的人生

ウクライナ ドローン攻撃が主流に

 

       戦車、軍艦、塹壕攻撃で多大な戦果

 

ロシアのウクライナ侵略から今月24日でまる2年を迎える。

4倍の兵力、10倍の兵器のロシア軍に対して、

ウクライナは大損害を与えつつも、領土の奪還も戦局の打開も出来ていない。

いわゆる消耗戦になっているのだ。

 

そこへ西側諸国からの武器弾薬の供給が減少しているため、

ウクライナ軍はロシア軍との正面戦に出られなくなっていて、

東部戦線では一部で支配地を放棄して後退を迫られている。

 

30万人の兵力を失ったロシアは、兵士の補充を続けていて、

プーチンは「戦闘の主導権は我々が握っている」と主張している。

 

軍事力で劣勢のウクライナ軍は昨年末から戦闘方法を大きく転換した。

 

ドローンの活用である。ウクライナは毎月1万機のドローンを製造して、爆弾を装填

前線から離れた場所からの誘導で、ロシア軍の戦車や艦船、塹壕に潜むロシア兵を

攻撃して、大きな戦果を挙げている。

             (ドローンで破壊されたロシア軍装甲車)

戦争開始直後のドローンは、ロシア軍の上空から小型爆弾を投下する攻撃しか

出来なかった。その後ウクライナでは高校生までがドローン開発に参加、

その能力は飛躍的に向上した。

今では高性能爆弾を搭載して、目標に体当たりする自爆ドローンが主流となり、

成功率は90%を超えている。

先月、ロシアは東部で1週間に85台の戦車を失うという大損害を被った。

先週は黒海で海軍のミサイル駆逐艦が水上ドローンの波状攻撃を受けて

沈没した。

 

兵力で劣るウクライナは、AIを活用したドローンを戦場に投入、

ロシア軍との直接戦闘を避けながら、相手の位置を正確に把握して

自爆型ドローンで攻撃する作戦に切り替えている。

ドローンも小型から数百キロ飛行する大型まで様々あり、

今後月に2~3万台のドローンを製造すると見られている。

 

1機7万円前後のドローンが1台数億円の戦車を一撃で破壊する戦果に

NATOも注目している。

米国防省は、ドローン攻撃が加速すれば戦局が転換する可能性が高いと

分析している。