香港のジミー・ライ氏をノーベル平和賞に指名
米議員ら平和賞委員会に書簡
先月、国連人権委員会が中国の人権状況について議論を行ったが、
何の効果も無かった。
国連の無力さを見抜いていた中国は、
「われわれは時代の潮流に合致し、中国の国情と、その過程における歴史的成果に
ふさわしい人権発展の道を歩み始めた」と述べた。(陳国連大使)
(昨年秋から都市の警備が強化された)
一方で、経済が失速し始めたため、国内では労働者や農民が
賃金の未払いや年金支給延期を巡って抗議デモを各地で起こし、
警察との衝突が相次いでいる。
習近平国家主席は「国家の安定」を強調しているため、
今後、言論や抗議行動に対する弾圧は一層厳しさを増すと見られている。
こうした中国の人権抑圧に米国では投獄されている反体制派や民主派の
指導者をノーベル平和賞の候補に指名する動きが活発化している。
(投獄されている香港林檎日報創業者のジミー・ライ氏)
米国議会の対中国執行委員会のるクリス・スミス下院議員とジェフリー・マークリー上院議員は、
国家安全維持法違反で投獄されている香港の新聞発行人のジミー・ライ氏を
現在中国で投獄されている
ウイグル人学者のイルハム・トフティ氏、人権擁護者の丁家喜氏と許志永氏とともに、
ノーベル平和賞に指名すると発表、
ノーベル平和賞委員会にその旨の書簡を送ったことを明らかにした。
その理由として、
「これらの人物は皆、ノーベル平和賞の精神を体現しており、受賞に値する」とし、
「平和賞は、中華人民共和国で基本的人権の行使に奮闘しているすべての人々に
世界の注目を集中させるだろう」と指摘している。
両議員は、黎氏の釈放と中国本土と香港の当局者に対する外国制裁を
呼びかけたとして黎氏が訴追されている香港国家安全維持法の廃止を求めた。
ウイグル人学者のトフティは終身刑で投獄されていて、
ジミー・ライ氏も国家安全維持法で有罪となれば終身刑となる可能性がある。