「モナリザ」また受難 | 洋左右的人生

「モナリザ」また受難

 

   名画攻撃で環境保護活動は支持されるだろうか

 

環境保護活動と言えば、日本の調査捕鯨を妨害したグリーンピースや

シーシェパードの過激な行動が一時注目されたことがあった。

彼等は「我々は環境保護団体で、動物愛護団体ではない」と公言していた。

 

グリーンピースは元々、米大手人造繊維会社の資金でライバル企業に

妨害活動を仕掛けたのが始まりで、シーシェパードのゴムボートには、

米食品加工会社のロゴが貼り付けられ、日本の水産加工会社を標的にしたという

実に如何わしい組織であった。

 

人類の急増と共に、地球環境が悪化したのは事実で、

環境を保護・回復する運動は、未来に向けての重要かつ喫緊の課題であることは

確かである。

ただ、その主張をアピールする行動がこれで良いのか、私は疑問に思う。

 

パリのルーブル美術館に展示されている「モナリザ」が28日、

環境活動家によって、スープを投げつけられた。

絵は強固なガラスで保護されているため、被害はなかった。

モナリザは2022年5月にも環境保護を主張する男にクリームパイを

投げつけられる事件があり、今回2度目の災難となった。

 

スープを投げつけた2人は、

「芸術と健康、食の安全はどちらが重要か」などと訴えたが、見学者からは

非難の声が起き、2人は警備員により排除された。

 

フランスでは、農業労働者が減税や農業政策の変更を政府に要求して

ストライキなど抗議活動が活発化している。

モナリザにスープを投げつけた2人は、

「このままではフランスの農業は薬漬けになり自滅する、今こそ持続可能な

農業システムを構築せよ」と訴えた。

 

モナリザを攻撃することで、世間の耳目は引き付けられたとしても

主張が理解されたかというと、甚だ疑問だ。返って反感を招くのではないか。

 

全ての環境保護活動家がグリーンピースやシーシェパードのように

怪しいとは思わないが、私は彼らの行動は支持しない。

環境保護を訴えて一躍世界的に注目されるスウェーデンの少女も

周辺には共産主義者が多数いることが知られている。

 

額面通りには受け取らない、私はあらゆるものを疑う。