世界は鎖国に向かう
食料、産業、自給率の高い国が生き残れる時代が来る
全世界の感染者25万人超、死者1万人突破(20日)
イタリアやイランは医療が崩壊した。
武漢肺炎の破壊力は何処まで人類に及ぶのだろう。
(NY42番街)
武漢肺炎が中国で発生する以前、
世界各国は経済成長を競い合い、やれTPPだ、自由貿易協定だ、と
相互依存の経済政策を優先させていた。
賃金の安い国へ生産拠点を移し、利幅を増やすことに誰もが
何の警戒感も抱かなかった。
表面的な豊かさの裏で広がる貧富に世界の政治は目をつむったのである。
主要国の株式市場は高値で推移し、国際的な政治経済問題は、
英国のEU離脱が主要なテーマだった。
消費是10%の引き上げで、景気減速に落ち込んだ日本は、
東京五輪と、訪日外国人の落とす金目当ての政治が優先された。
街では、訪日外国人目当ての商売が注目を浴び、
国は航空便の増加を見込んで羽田空港への飛行ルートを増やした。
2020年を迎えるまで、世界は中国の武漢で発生した新型肺炎に
関心を示さなかった。
(韓国 死亡者を病院から火葬場へ搬送)
武漢肺炎は、WHOや専門家と称する輩の予見をあざ笑うかの如く、
僅か3か月で、世界中に拡散し、今なお感染のピークが見えない
深刻な状況が続いている。
「インフルエンザより軽い」「3月で収束に向かう」「人―人感染のリスクは低い」
専門家の予見が外れ、不安感が一気に蔓延した。
株式市場は大暴落を続け、石油は供給過多に陥った。
相互依存の経済が破綻寸前に追い込まれている。
(マレーシアの電車内)
(英国ロンドン市内のスーパー)
街から人が消え、スーパーからは物が消えた。
増えたものは何か、
職や収入を失った人、経営の悪化した企業、
そして、人々が抱く政治への不信感だ。
感染拡大を阻止できない国々は挙って、出入国の禁止、
即ち人的交流を断ち切る措置に踏み切り、鎖国のような事態となった。
人と物の行き来を円滑にしようと締結された国や地域間の自由貿易協定は
武漢肺炎で吹っ飛んでしまった。
この困難を乗り切れるのは、食料や産業の自給率が高い国だ。
これから起こることは、貧困層の激増である。
各国の経済対策は、貧困者の救済がメーンとなる。
日本は、消費税をゼロもしくは3%に引き下げる
保険料や医療費を値下げする
教育ローンをゼロにするなど徳政令的な劇薬措置が必要になる。
国民1人1万5000円程度の現金給付など何の効果もない。
予算は官僚の天下り先の完全廃止で簡単に捻出できる。
国の無駄遣いは、予算の2割に達しているのだ。
予算の単年度会計を止めれば、国と地方の公共事業費は大幅にカットできる。
実行しないのは、甘い汁を吸える政治家や官僚がいるからだ。