新紙幣 超円安で3日デビュー
現行紙幣で充分との声に賛成
明後日の3日、20年ぶりに新紙幣が発行される。
肖像画は1万円札が福沢諭吉から渋沢栄一、5千円札が樋口一葉から津田梅子、
千円札が野口英世から北里柴三郎に代わる。
渋沢栄一の故郷埼玉県深谷市などは浮かれ気分だが、
自動販売機や両替機を入れている店舗では、機械の入れ替え費用が負担となる。
新紙幣の偽造防止技術は更に進化したと財務省は言うが、
現行の紙幣でも偽造は殆ど無い。
偽造で貨幣価値が下がるより、政治の失敗で価値が下がっているのが実態だ。
因みに20年前の2004年7月の為替レートは1ドル=108円だった。
第2次小泉内閣の時で、原油が1バレル50ドルを突破したが、
円高の日本は原材料の輸入価格が安定していた。
明後日発行の新紙幣は1ドル160円台という超円安でメジャーデビューすることに
なりそうだ。
肖像画の知名度も現行の人物と比べると低い。
5千円札の津田梅子をどれくらいの人が知っているのだろうか。
私は津田塾大学の前身の女子英学塾を開校した女性としか知らない。
顔を変えるより中身(為替レート)を変えることのほうが先決だろう。
台湾も高齢者の交通事故急増
高齢者の免許更新率90%超える
「信号無視」「逆走」「アクセルとブレーキの踏み間違え」
日本ではこうした運転ミスによる事故が年々増加している。
認知機能の低下もこうした事故の引き金になっている。
高齢化が進む国では老人による交通事故の増加が避けられない状況になっている。
交通部は昨日、高齢化が加速した2017年から2023年までの
65歳以上の高齢者が起こした交通事故件数を発表した。
小型オートバイ(機車)と普通乗用車(小客車)、いずれの事故件数が
7年間でほぼ倍増していることが分かった。
交通部では高齢者の年齢幅が65歳から90歳以上と幅が大きいため、
詳しい事故原因は分からないとしています。
これに対して高齢者医療の専門家からは、
「免許更新の際、行われている簡単な技能試験や記憶試験だけで
いいのか、検討すべきだ」としています。
台湾では交通ルール無視や注意散漫が原因の事故も多く、
また交通量に合わない道路も多く、
大学の交通学研究者は、「道路局や警察を含めた総合的な対策をしないと、
高齢者の事故は今後さらに急増する」と指摘しています。
台湾では2017年以降、75歳以上のドライバーの運転免許は
3年ごとの更新と決められたが、更新率は90%を超えている。
大半は小型オートバイの免許更新だが、90歳以上の更新も少なくないという。
台湾では日常の買い物に乗る以外にも、高齢者による集団ツーリングも
盛んだ。だ。
高齢化社会の悩みは何処も同じ
大統領討論会が示す民主の危機
嘘連発のトランプに対応できないバイデン
昨日行われたバイデン大統領とトランプ前大統領のTV討論を
抜粋ながら見て、改めて今年このどちらかが大統領に選ばれることに
暗澹たる思いを強くした。
両者は、コロナ後の景気回復や移民流入に関する国境対策、人工妊娠中絶、
財政赤字、連邦議会襲撃事件、アフガン撤退など2020年の大統領選挙後の
バイデン政権を巡る政策について論戦を交わした。
討論後半では、トランプの攻撃にバイデンが言葉を詰まらせたり、突然無表情に
なるなど、集中力を欠く場面が何度か見られた。
CNNは、67%がトランプが勝利したと答え、バイデンと答えたのは33%だったという
世論調査の結果を発表した。
但し、両者に対する関心は低く、2020年の討論会のTV視聴者は7300万人に対し、
今回は4900万人だった。
討論の内容に民主党と支持者には動揺が広がっている。
民主党内は、「バイデン支持」に対して公然と「交代」を求める声が出て来た。
民主党内では、新たな候補者を擁立する動きも出ているが、
大きな疑問も浮上している。
バイデンは2020年の大統領選挙時にハリス氏(真ん中の女性)を
副大統領に指名した。
高齢を問われた時、バイデンは「私に何かあっても彼女がいれば大丈夫」と答えた。
そのハリス副大統領がポストバイデンとして民主党内から推す声がないのは
何故なのか。
米メディアはハリス氏の不人気には3つの理由があると指摘している。
(今月のウクライナ和平サミットに出席したハリス副大統領)
ハリス氏は副大統領就任直後の2021年、移民問題に取り組むため、
メキシコ国境を視察した際、入国しようとする難民に向かって
「米国に来ないで」と発言、民主党支持層のヒスパニック系住民から激しい批判を受け、
移民に寛容な党内からも「能力無し」と見放された。(ロサンゼルスタイムズ)
2番目の理由は、対立が激化している政策に取り組まされていることだ。
副大統領は「最も退屈な職」と同時に「大統領に代わる汚れ役」が仕事とされる。
先の移民問題と並び、国論が二分されている妊娠中絶合法問題がハリス氏には
課せられている。
ハリス氏は民主党を代表して女性の自己決定と中絶の権利を主張しているが、
共和党などの反対派は、批判の矛先をハリス氏に向けている(NCニュースライン)
3つ目の理由は、女性や民族少数派に対する差別意識だ。
インドとジャマイカの血を引くハリス氏には、米国に今なお残る
差別と偏見の目が向けられている。
見慣れた景色が変わることに違和感を覚える人が多くいる証だ(CBSニュース)
大統領討論会後にハリス氏の存在に触れた著名人がいる。
ノーベル経済学賞者のポール・クルーグマン氏だ。
彼は討論会後にバイデン大統領のこれまでの活動を称賛した上で
「今回は引退すべきだ」と進言した。
そして、ハリス氏について
「彼女は検察官、検事総長として職務をこなし、上院議員を経て副大統領になった。
その後もバイデン大統領の政策を忠実に果たしてきた。
有権者の中には、黒人女性の大統領を受けいらられない人もいるが、
今は寛容な心で、有能な人物を大統領に選ぶ時だ」と述べ、
民主党とバイデン大統領がハリス氏を大統領候補に指名すべきだと強調した。
バイデンの再選もトランプの復帰も民主主義は機能不全に陥る可能性が高い。
岸田かポスト岸田かの比ではない、
米国の行方は世界の民主主義の行方も左右する。