洋左右的人生 -2ページ目

大雨も強風も無しの台風7号

 

       台風一過の秋空、でも酷暑だった

 

台風7号の予報には何日も脅された。

最大瞬間風速60メートル、家が倒壊、トラック横転、

300ミリの豪雨、線状降水帯発生・・・・

幸い、7号は時間と共に房総半島の東海上を通過した為、

大きな被害は無かった。

 

                (17日土曜日の朝、無風と猛暑)

余りの予報に、水を買おうか、食糧を多めにとかあれこれ考えたが、

ペットボトル2本だけ購入して様子を見ることにした。

我が家周辺の降水量は木金の2日で15ミリ、強風はゼロ、

TVが「関東に最接近中」と伝えた金曜午後7時過ぎには雨が止み、

その後1分ほど降って、8時には道路が乾いていた。

 

土曜日は朝から台風一過の天気、秋空のような天高い景色となったが、

強烈な熱さだった。

 

猛暑の予報は当たったが、台風予報は空振りに終わった。

台風予報は、気象庁発表の情報以外を流してはいけない”規則”がある為、

予報精度の高い民間気象会社のデータを放送することはできないのだ。

普段の天気は気象予報士が独自の情報を交えて放送できても、

台風予報は、二流官庁の発表しかできないのだ。

 

民間気象会社は台風7号の”右折”をより早く正確に予報できたのではないかと

思っている、個人的想像だが。

ハナがへたっていた。

今、タイで何が起きている?

 

       新首相は軍と親中派の妥協で誕生

 

インドシナ半島で最も豊かで安定していると言われるタイで今週、

国のトップの首相が急遽入れ替わる”異変”が起きた。

背景には日本のメディアが伝えてこなかった歴史的な”対立”と

新興勢力の存在が絡んでいた。

 

発端は昨年5月中旬の総選挙に遡る。

この選挙では、若者や既成政党に不満を持つ新政党「前進党」が躍進、

第1党に躍り出た。

 

前進党は下旬に貢献党を始め、7つの既成政党と連立政権に向けた協議を行い、

新憲法起草や同性婚合法化、強制徴兵制廃止、大麻の再規制など23項目で

合意した。この中には、前進党が掲げた「王室不敬罪の改正」は含まれなかった。

 

ところが2024年2月、憲法裁判所は若者らが進めていた

王室不敬罪改正要求運動を突如”違憲”として禁止した。

憲法裁判所は、王室を護るのを最大の任務とする国軍の影響(支配)下にある。

 

それまで、今月選出される新首相は、前進党のピタ党首と見られていたが、

憲法裁判所の判断で一転、不透明となった。

 

タイの憲法裁判所は7日、新興政党「前進党」を解散する判決を下し、ピタ前党首を含む多くの党幹部の選挙参加と新政党の設立を10年間禁止した。 (ブルームバーグ)

そして今月7日、憲法裁判所はピタ党首(写真)に対して、王室不敬罪改正を煽り、

立憲君主制の打倒を企てたとして、国会議員の資格停止と前進党の解散を命じた。

前進党は、民主主義の深化を求めて、軍の政治の介入や

華人系タイ人の対中依存に反対して、急速に支持を伸ばしたが、

これに危機感を抱いた軍系政党と華人系政党によって”潰された”形となった。

 

タイのサイタ首相は、首相官邸の大臣の任命について憲法裁判所によって違憲と判断され、首相の地位から解任を命じられました。 (AFP通信)

憲法裁判所の判断(強権)はさらに続いた。

14日、憲法裁判所は昨年から首相を務めていた貢献党のサタ氏を

”道徳違反”を理由に解任した。

これは政治に関与しようとしたある人物に対する”警告”と見られている。

その人物とは次期首相の父親だった。

 

ペートンターン・チナワット氏(37歳)がタイの第31代首相に選出された。 [欧州通信社]

下院は一昨日、第2党の貢献党のぺートンタン党首37歳を

次期首相に選出した。ぺートンタン党首は議員経験がない。

 

昨年8月に17年間の亡命生活から帰国し、汚職で8年の刑を宣告された元タイ首相タクシン・チナワット(写真)は、高齢で健康状態が悪いため、日曜日(18日)に早期に釈放される。 (ロイター)

彼女の父親は2001年から2006年まで首相を務めたタクシン氏(写真)で、

長女のインラック氏も2011年から2014年まで首相を務めている。

タイ貢献党は元々タクシン氏が結成したタイ愛国党が母体である。

 

タクシン氏は華人系タイ人で、士官学校から警察官僚となり、

家族で警察関係の通信ビジネスで財を成し、その資金を基に愛国党を結成して、

華人系タイ人や金をばら撒いた貧困層の支持を得て、首相に上り詰めた。

 

タクシン氏は首相に就くと、立憲君主から共和制への移行を掲げ、

一方で中国との関係を急拡大、人民元を兌換紙幣にして、観光や貿易面で

中国のタイ進出を強力にサポートした。

 

日本のメディアはほとんど触れないが、タイは他の東南アジア諸国同様、

経済は華人系タイ人が握っている。

これに対して、国王を護る軍は純粋タイ人が権力を掌握、

タクシン氏のような華人系タイ人の幹部登用を阻止してきた。

軍は2006年と14年、華人系のタクシン親子が首相在任中に

クーデターを起こし、親子を追放した。

 

タクシン氏は2006年のクーデター後海外に逃亡、17年後の去年、

帰国を許された。背景には前進党の躍進があり、

軍は前進党の政権奪取を阻止するため、タクシン派の貢献党と裏で手を

組んだのである。

ところが、タクシン氏は帰国後、再び軍のクーデターを非難、

両者の対立が再燃した。

 

タイ貢献党(Pheu Thai)が率いる連立政権は、タイの首相候補としてタクシム・ベドンタ元首相(前列中央)を指名した。 [欧州通信社]

そのような状況下で、軍がタクシン氏の次女の首相に同意したのは何故か、

様々な憶測が出ている。

「政治経験が無い次女は操りやすい」のではないか、という見方や

タクシン氏が次女を通じて政治に関与すれば、帰国時の「政治活動はしない」という

条件に違反したとして「拘束」できると待ち構えている、といった意見だ。

いずれにせよ、前進党の政権を阻止するための選択だった。

まさに「呉越同舟」である。

 

舟の先にはぺートンタン次期首相が直面する難題が山積している。

 

タイは東南アジアで最もコロナ後の経済回復が遅れている。

一見すると発展しているようだが、タイは去年ようやく経済がプラスに転じたが、

そのスピードは鈍い。

要因は、

*長年輸出先でトップを占める中国の不況で影響を受けている事。

*都市部の不動産市場が低迷、

*隣国ミャンマーの内戦で国境地帯の治安悪化が経済に波及

*高齢化で深刻な労働力不足、通貨バーツも円同様下落傾向が続いている。

 

長年の純粋タイ人と華人系タイ人の対立、

それを背景とした軍系政党と華人系政党の対立、

そこへ割って入った前進党の躍進、

政治経験のない37歳の女性首相はタイの荒波を乗り切れるのか。

 

 

東京世田谷区 台風接近中

 

        風は弱いが強い雨 昼頃最接近

 

強い台風7号は、時速20キロで関東の東海上に接近中だ。

台風画像

東京地方には7時に大雨情報、23区には波浪警報が出された。

これから明日にかけて、首都圏の交通機関はほぼ全て運休する。

現在雨は強弱を繰り返している。

 

雨が小降りになった時、ハナとゆきが部屋に来て、

朝ご飯を食べて行った。