ヒプノセラピストの風湖です。



 ある初老の男性が、私にこう言いました。



 「定年退職して毎日家にいるようになってから、出かけるのがおっくうになって一日中ダラダラとしています。」



 聞けば、以前は毎朝キチンと身なりを整えて出掛けていたのに、定年後はパジャマかそれに近い格好で毎日を過ごすようになったのだそうです。



 彼の言った「おっくう」とは、面倒くさくなって気が進まない状態のことです。



 つまりその男性は、ちゃんとした格好に着替えること自体、面倒くさくなったのでしょう。



 私達は、「面倒くさい」と言うから面倒くさくなるのです。

 「面倒くさい」と言わなければ面倒くさくないのです。



 少しでも面倒くさいと思ったら、まずは何も考えずにちゃんとした格好に着替えてしまいましょう。

 つまり、形から心を刺激するのです。



 そうすれば自然に出かけたい気持ちになり、少しでも外に出かければ良い空気を吸い、人と挨拶をし、目や耳からたくさんの情報を得ることができます。



 いくら若くても、「おっくう」になったら年寄りです。



 どんなに歳を重ねても、おっくうがらずに生活している人は、心身共に若々しく、生命が躍動し続けるのです。