ヒプノセラピストの風湖です。




 「怒りに囚われるのは、毒を飲んで相手が死ぬことを期待するようなもの」

 これは、古代インドの宗教家、ブッダの言葉です。




 ある母親が荒々しい声で言いました。

 「私の望みは、息子を大学に行かせて高い給料の会社に就職させることですが、息子はまったくやる気がなく、ことごとくうまくいきません。」

 その母親は、一日中そのことを考えていて、コセコセしたり、イライラしたりしていました。




 私は彼女に、自分の外界のすべての光景や音や出来事から心を遮断して、静寂にひたり、心の中に肯定的なイメージを作り、そういう気分にひたるように勧めました。

 心が弱い人ほど常に感情をむき出しにして、相手を許すことができません。

 どんな相手でも穏やかに包み込むことができるということは、強い心を持っている証なのです。




 それからしばらくしてその母親は、昔働いていた元の会社の上司とばったり出会い、その上司が取締役を務める会社で息子を雇うことを約束してもらい、さらに息子は夜学の大学に通わせてもらえることになりました。

 彼女が肯定的な考え方に変わったおかげで、結果も肯定的なものに変わったのです。

 万能の潜在意識は、家族の幸せも叶えてくれることがあるのです。