ヒプノセラピストの風湖です。




 「ひらめきも何も考えていないという事ではなく、必死に悩んで考え、自分を追い込んだ結果として、ぽっと生まれるもの。」

 これは、作曲家の久石譲さんの言葉です。




 なにか困ったことが起きたときや、仕事などで新しいアイディアが求められているときなど、その問題をなんとか解決したいと頭を抱えて考え続けているのに一向にひらめかない、ということはよくあります。

 どうすることもできなくて煮詰まっているとき、人の脳では「実行機能ネットワーク」という神経活動が働いています。

 これは、思考や行動をコントロールしながら問題解決に向かっていく脳の活動です。




 一方、想像力やアイディアなどの「ひらめき」と直接関わるのが、「デフォルト・モード・ネットワーク」という神経活動です。

 トイレに入っていたり、シャワーを浴びている時など、頭で一旦考えるのをやめて脳がリラックスするとハッと気づく、あの状態のことです。

 この活動は、ぼんやりしている時、つまりお風呂に入っている時や散歩している時などに活性化することがわかっています。




 脳がこのデフォルト・モード・ネットワークになっている時、脳の中では自分の過去の体験やさまざまな記憶情報を脳が物語として作り直しているのだそうです。

 ですから、なにかひらめきが欲しい時には、一日数回、ぼんやりする時間を作ってみてください。

 散歩や水回りの掃除、好きな音楽を聞いたり料理をするなど、ぼーっとする時間は人生においてとても大事な時間なのです。