ヒプノセラピストの風湖です。




 「相手が優しくしてくれたら私も優しくする。

 あるいは、自分が優しくしても、相手が優しくしてくれなかったら損をする。

 こう考える人は、おそらく永遠に本物の優しさには遭遇しないだろうなという気がします。」

 これは、脚本家の早坂暁さんの言葉です。




 他人のために何かをやることを損だと考える人はたくさんいます。 

 そういう人は、自治会やPTAの役員とか、仲間の集まりの幹事になることでさえ、まず損か得かで考えたりします。

 いつかはやらなければならないと納得して引き受けても、なかなか積極的に取り組もうとはしません。




 私の知り合いに、元小学校の先生をしていたというおばあさんがいます。

 そのおばあさんは、昔の自分の教え子が喫茶店やレストランを開けば多少遠くても必ず足を運びますし、家の近くに便利な安いスーパーがあったとしても、教え子の家の商店で物を買うのが楽しみなのだと言っていました。




 誰かに愛されたいと願うなら、「どちらが得か」で迷うより、見返りを考えず、自分の行動が義理にかなっているかどうかで判断するほうが、本当の豊かさを感じられるのではないかと思います。

 「どちらが得か」で決めるのは、本当は損しているのかもしれませんね。