ヒプノセラピストの風湖です。




 密教において、三力偈(さんりきげ)と呼ばれる偈文があります。

 ・私が積んだ善行の力

 ・仏様達から加わる力

 ・及び、宇宙や自然を成立させている力で

 ・あまねく供養でき、素晴らしい境地に安住することができる。

 という四つの文章です。



 物事は、自分の絶え間ない努力と、他人からの助けと、宇宙や自然の力が味方になり、それらがスクラムを組んだときにはじめて素晴らしい結果をもたらすという意味の教えです。

 あなたが何かを成し遂げたとき、そこには目に見えない大きなありがたい力が存在するのです。




 たとえば、スポーツ選手がオリンピックで優勝したとします。

 それには、選手自身の強い上達への意志と行動力、いいコーチや先生やメンターの手助け、怪我や病気から守られた宇宙の力…。

 そしてそれを実践できる練習場所、施設、練習相手、経済的、時間的条件などが揃ってはじめて成就するのです。




 誰の助けも借りずに1人で成功してきたと自慢している人は、それはただの勘違いで、謙虚さがなく、独りよがりの傲慢な人になっていることに気づいていません。

 それよりも、自分はたくさんの大きな力に助けてもらって生きてきたということをしみじみと味わって感謝して生きたほうが、ずっと豊かな人生になるのです。