ヒプノセラピストの風湖です。
「嘘は常備薬、真実は劇薬。」
これは、心理学者の河合隼雄さんの言葉です。
ある外科医の話です。
彼が子供の頃、自分の父親に「将来は医者になりたい」と言った時、彼の家はとても貧乏で、大学の医学部の学費どころか、日々家族が食べていくだけでやっとの状態だったそうです。
小さかった彼は、もちろんそんなことは知りません。
しかし、彼の父親はこう答えました。
「もちろん、お前のために多額の貯金はしてあるが、そのお金は、お前がいずれ医者になってからいい診療所を開くために使うというのはどうだろう。」
その言葉を聞いてやる気が出た息子は、猛勉強をして、アルバイトをしながら卒業しました。
彼の卒業式の日、父親は言いました。
「実はうちにはまったく貯金はない。昔も無かった。嘘をついて悪かった。」
彼は驚きましたが、父親に貯金があると信じたことが、自分の目標を達成させたのだということをはじめて知りました。
外的なことは、内的なる確信の表れなのです。
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