ヒプノセラピストの風湖です。




 「知識は、記憶力によってではなく、自分の思想上の努力によって獲得されたときにのみ知識であり得る。」

 これは、ロシアの小説家、レフ・トルストイの言葉です。




 子供の頃、とても悲しかった思い出や嬉しかった出来事など、記憶しておこうと思わなくてもどうしても忘れられない記憶が私達にはあるものです。

 人の脳は、心が大きく揺れ動いたときの体験を忘れないように記憶しておこうと、本能的に働くからです。




 逆に、試験勉強などで机に向かって必死に覚えた知識は、その試験が終わると同時にほとんど忘れてしまったという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。

 これは、感情がほとんど伴わないので、記憶しておく必要がないと脳が判断するからなのです。




 人の脳は、ショックを受けたり心が震えるほど感動するなど感情の大きな動きがあると、記憶を司る大脳辺縁系の「海馬」という機関に影響が与えられます。

 ですから、たくさんの知識を身につけたいと思うのなら、なんらかの感情の動きとともに記憶するのが効果的です。

 普段からどんな小さな出来事でも、感動する心を大切にしていきましょう。