心理カウンセラーの風湖です。




 「事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。」

 これは、ドイツの思想家、フリードリヒ・ニーチェの言葉です。




 私達を取り巻く環境には、たくさんの情報が溢れていて、テレビやネットから流れてくるニュースは、現実が常に淡々と報道されています。

 そこには、「良いこと」や「悪いことと」いうような主観的な批評はどこにも書いてはありません。




 しかし、その情報の「解釈」の仕方は、人の価値観によってそれぞれ違います。

 全く同じニュースでも、人によってぜんぜん違う結論となる場合が多いのです。

 そこで起こるのが、「価値観の違い」というコミュニケーションの弊害です。




 人間は、どんな情報でも自分が受け入れたいようにしか受け入れません。

 つまり、あなたとは違う解釈をする人が、その意見を変えることは難しいことなのです。

 ですから、あなたがその人とうまく人間関係を構築したいのなら、価値観の違いを指摘するのではなく、まずは相手がどんな信念や好みを持っているのかを探ることのほうが重要なことなのです。