心理カウンセラーの風湖です。
「人間には2通りの生き方しかない。
認知症になるまで長生きするか、その前に亡くなるか。」
これは、東京女子医大名誉教授、岩田誠さんの言葉です。
最近は、人生100年とも言われていますが、いわゆる「健康寿命」はそれほど長くはありません。
特に、重度の認知症になったら、生きる価値が見出せなくなるのでは、などという極端な意見もありますが、それは違います。
認知症が進行したからといって、その人がまったくの別人になってしまうわけではありません。
認知症になっても、その人はその人であり続けています。
認知症になった人にとって、認知症になった自分と、それ以前の自分には、そんなに差がないのです。
物理的に介護は大変です。
しかし、認知症が進んでも、その人の心は豊かに生きています。
年配者としての誇り、他者や子供を慈しむ気持ちなどは、うまく表現できないにしても、溢れるほどに秘めているようです。
人生に、無駄なことは何ひとつないのです。