心理カウンセラーの風湖です。




 「気が狂ってなどいません…。

 狂えるならどんなに嬉しいか。

 狂えるなら己を忘れることも出来るのに。

 ああ、この悲しみを忘れられるのに!」

 これは、ウィリアム・シェイクスピアの文書の一説です。




 愛する人が去って行ったり、亡くなってしまったとき、残された人の嘆きはとても大きく、その悲しみは時に狂気に追いやります。

 なぜこうなってしまったのか、自分にもっと出来ることはなかったのか…。

 自分を責めたい気持ちが渦巻くと思います。




 しかし、どんな手を尽くしても、時間が過ぎない限りその悲しみから逃れることは出来ません。

 そんな時、人は強いストレスで理性を見失い、現実から逃げたくなって引きこもったり、気持ちの整理がつかないと、もうどうなってもいいやと投げやりになったりします。

 それでも私達は、薬物やアルコールが悲しみを癒す薬ではないことも知っているのです。




 それでも正気をなくしてしまいたい、現実から逃げ出したいという気持ちは他人事ではなく、誰にも起こりうる感情です。

 これからもあなたの人生には、まだまだたくさんのハードルが待ち構えています。

 それらのひとつの問題から逃げるのではなく、その意味を理解し、乗り越えていけば、やがてきっと新しい出会いが待っているのです。





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