心理カウンセラーの風湖です。




 「牛になることはどうしても必要です。

 吾々はとかく馬になりたがるが、牛には、なかなかなりきれないです…。

 あせってはいけません。

 アタマを悪くしてはいけません。

 根気づくでお出なさい。」

 これは、夏目漱石が芥川龍之介に送った手紙の一節です。




 夏目漱石は、先を急ぐ「馬」ではなく、地道に生きる「牛」となって、物事に根気よく取り組むようにと言っています。

 たとえば「引きこもり」の問題は、子供達ばかりの問題ではなく、今では高齢化が重要課題になっているようです。





 そのような選択をせざるを得なかった人達の家族がするべきことは、アタフタと焦って早く解決しようとするのではなく、冷静に根気よくその時を待つことなのです。

 これは、無条件の愛がないとできません。




 どんなトンネルにも必ず出口はあります。

 その人の人生におけるさまざまな可能性を信じ、愛情を持って、時間をかけてでも一緒に出口を探してください。

 根気よく見守りその時を待てば、やがて光は必ず見えてくるのです。