心理カウンセラーの風湖です。




 「もうすぐ大学を卒業するのに、どこの企業からも内定をもらっていないのです。

 このままでは就職浪人になってしまう。

 出来の悪い息子で両親には本当に申し訳ない…。」

 ある男子大学生は、ひどく落ち込んだ様子で、こう悩みを打ち明けました。




 日本の一般的な大学生は、3年生の後半になると就職活動を始めます。

 ですから、ずっとそのことで頭がいっぱいになってしまいます。

 すると、「就職が決まって、卒業式を迎える」という「常識」の枠に自分がはまらないと、自己嫌悪に陥り、ひどい挫折感に苛まれてしまいます。




 しかし、そもそも就職はしなければならないものなのでしょうか?

 そして、就職が決まらない人はなぜ「自分は出来が悪い」と思ってしまうのでしょうか?

 たとえば自分で起業するという方法もありますし、これを機に世界に飛び出して経験を積んでみようという選択肢もあるのです。




 もちろん最低限のルールはありますが、一般的に常識と言われていることは、ただの刷り込みでしかありません。

 常識通りに生きるということは、いわばその狭い枠の中で生きていくことを自分に許可するということです。

 「今しかできないこと」に目を向けて、自分を信じて常識から少し外れてみるのもひとつの生き方だと私は思います。