心理カウンセラーの風湖です。




 あらゆる人間関係において、罰することや、怒ること、諭すこと、説教することには、なんの意味もありません。

 相手に怒りをあらわにすることから得られるのは、上手くいった場合でも「調教」であり、お互いにとってなんの価値もないのです。




 人の感情は共鳴しますから、怒っている人を見ると同じ空間にいる人は必ず怒りが移ります。

 そして怒られている人は、「怖い」と思うのではなく、その怒りを「抑圧」しようします。

 つまり、その場で相手に怒りぶつけることができない人は、その怒りの感情を「引きこもる」という方法で収めようとするのです。




 それでも、抑圧された感情はいつか必ず表に出ます。

 たとえどんな大人しい性格の人でも、怒りの感情というのは、誰でも持っているからです。

 しかし、怒りを外に出す人も、内側に収める人も「怒りたくない」、つまり本当は「優しくしたい人」だということを忘れはいけません。




 人間はみんな誰かのために生きたい動物です。

 つまり怒る人は、本当は優しくしたいのに、「こんなに優しい自分をこんなに怒らせるなんて!」と相手に訴えたいだけなのです。

 そんな怒りの正体に早く気づいて、「怒り」の代わりに「優しさ」を相手にプレゼントしてあげた方が、はるかに心が楽になれるのです。