心理カウンセラーの風湖です。




 うつ病などの精神疾患の方を癒す効果があり、現在も世界中で広く用いられているカウンセリング技法があります。

 それは「認知行動療法」です。




 人には、何かの出来事があったときに瞬間的に頭に浮かぶイメージや考え方があり、それを「自動思考」と呼びます。

 そしてその自動思考により「現実の受け取り方」や、「ものの見方」を決めるのが認知と言います。

 その認知に働きかけて、心のストレスを軽くしていく治療法を、「認知行動療法」というのです。




 たとえば、失敗をしたときに、「もうダメだ。人生は終わりだ。」と認知するのか、それとも「誰だって失敗はある。またやり直せばいい。」と認知するのか、「早めに失敗して良かった。自分はまだまだ先は長いんだ。この経験を活かそう。」と認知するのかによって、思考、感情、行動は全く変わるのです。




 この「認知」を変えることとは、「自分を変えること」そのものです。

 感情が湧き上がってきたときにその感情を無理矢理変えようとしても、ネガティブな思考をポジティブな思考に変えようと努力しても、それは一時的なもので、問題解決にはなりません。

 まずは認知の方法を少しずつ変えていき、自分のものの見方、聞き方、感じ方を変えていくことがとても大事なことなのです。