心理カウンセラーの風湖です。




 「ワインに罪はない。酔っ払いに罪がある」

 これは、スペインのことわざです。

 日本でも同じような言葉があります。

 「酒は飲んでも飲まれるな」。

 では、お酒の力とは一体どんな力なのでしょうか。




 日頃は気が弱く従順だった人が、お酒を飲んだとたん豹変し、怒りっぽくなったり、上司に絡んだりすることがあります。

 普通の発想では、「この人はお酒によって人が変わった」と考えるでしょう。




 しかしそうではなく、その人は他者に対して、いつも劣等感や敵対心を持っていたにもかかわらず、通常の時は上手にそれを隠していたのです。

 そんな人がお酒を飲むと、そのお酒の力により脳の前頭前野にある理性をつかさどる機能が鈍り、本心が現れるのです。




 つまり、お酒を飲むと人が変わってしまうのではなく、本来隠していた劣等感や嫌悪感が無意識に顔をだしてしまうのです。

 お酒の席で周りに醜態をさらしてしまった時は、失敗したと嘆くのではなく、本当の自分に向き合うチャンスの時だったのだと気づいてくださいね。