心理カウンセラーの風湖です。




 心理学者アルフレッド・アドラーは、「悲しみは、過度に誇張されると周りの人に対する何か絶対的なもの、有害なものを含んでいる」と言いました。




 ほんの少しのことで涙を流し、大袈裟に悲しむ人がいます。

 涙は、とても強いです。

 人は、涙を流す相手を攻撃することはできません。

 つまり、悲しみをあらわにすることによって、他人から「援助と慰めと親切」を引き出すことができるのです。




 もちろん、そのような悪意は一切なく、純粋に悲しんでいる場合もあるとは思いますが、しかしそれが他人の前で「頻繁に」「情熱的に」表現されるのならば、そこには他意が隠されていると考えた方が自然です。




 大袈裟な悲しみは、他者への攻撃であり非難だと考えられます。

 そんな行動を冷静な目で観察しましょう。

 敵意を持った感情表現により他人から同情されたからといって、心の底から幸福を感じることはできないのですから。