心理カウンセラーの風湖です。



 「私は、他人に余計な世話をかけたくない。老後は自分1人で生きていくのだから、誰にも迷惑をかけたくない。」

 ある程度年齢を重ねると、人はそのように考えて、誰かの助けを拒む人がいます。




 そういう考え方も間違いではありませんし、そう思って生きることはとても良いことだと思います。




 しかし、そう考えれば考えるほど、自分に忠告してくる人や、反発してくる人が許せなくなります。

 自分のプライドが邪魔をして、自分からその人を遠ざけてしまいます。




 人間は、生きていること自体、周りに迷惑をかけている存在であり、周りにお世話をしてもらっていながら生きているということにほかなりません。




 「世話にならないぞ。自立して生きるぞ。」

 と、頑なに決意することよりも、

 「自分は無力で大した存在ではないのだから、人に世話をしてもらい、教えてもらいながらしか生きられない。」

 と、思うことの方が、人間関係は柔らかくなるのです。




 自分に忠告してくる人にも、自分を批判する人にも、周りのすべてに感謝をし、手を合わせて「ありがとう」と言いながら生きていくことの方が、ずっと楽に生きられるような気がします。