心理カウンセラーの風湖です。
つい先日、私が担当している心理学講座の生徒さんが私に、
「そういえば先生は、心理学の授業中に生徒が何かを食べながら先生の話を聞いていても、携帯電話をいじっていても、ウトウトしていても1度も怒ったことはないですよね。」
と、言いました。
「そんなことくらいで怒らないよ。私はみんなといるだけでいつも幸せなんだから。そんなことくらいで怒るとシワができるし、そうすると自分が幸せでなくなるからつまらない。」
と、私は答えました。
基本的に私は、誰に対しても怒りません。
怒りは、相手を支配するために利用する感情でしかないからです。
そして、その「相手を支配したい」という欲望が習慣化されるにはあまり時間はかからないのです。
それはなぜなのかというと、怒りを相手にぶつけて、一度でもその相手が萎縮したり反省したりしている姿を見ると、人の脳の中でドーパミン(快楽物質)が活発になり、一時的ではありますが「幸せ」だと感じることができるからなのです。
会社でも学校でも家庭でも、もしも相手に対してすぐに怒ったり威張り散らす人がいたら、よっぽど幼稚な人か、ある子供の年齢から成長していない人なのではないかと私は思います。
もちろん私も、生徒さんが深く沈んでいたり、悩んでいるときにはいろいろとアドバイスをすることはあります。
そのような時も、「こうするべき」とは言いません。
「こう考えた方がもっと自分が楽になれるし、幸せだよね。」と言います。
言葉は、相手と戦う武器にもなれば、相手を癒す薬にもなります。
そしてお金をかけずに相手に贈る、素晴らしいプレゼントにもなります。
自分の口から出る言葉をすべてプレゼントだと考えることができたら、その言葉を聞きたくて自分の周りに良い仲間がたくさん集まって来ますから、この世の中に敵はいなくなるのです。