心理カウンセラーの風湖です。




 「会社に嫌味ばかり言う上司がいて、私は目の敵にされています。」

 「私は親から虐待されて育ちました。今でも親とは絶縁状態です。」




 私達には、許せない人やことが多くあります。

 なぜ人は、それらを許すことができないのでしょうか。




 それは「悪いこと、間違っていること」という独自の価値観、信念があるからです。




 しかし実はこの世に良い現象、悪い現象というものはありません。

 大事なことは、そのことをどう判断して、「私」がどう実践をしながら生きているか、ということだけなのです。




 嫌な人とか、間違っている人とか、辛いことであるとかと、論評、評価することにはなんの意味もありません。

 すべての現象には意味はない、つまり「無」なのです。




 どう捉えるのが正しいとか、正しくないのかという判断にも個人差はあります。

 そしてどんなことがあっても、それに対して「私」がどう捉え、どう考えるかは自由です。




 嫌味を言う上司がいたら、「私は嫌味を言わない人になろう」とか、親から虐待を受けて辛かったのなら、「自分は絶対虐待をしない親になろう」とかを決めて、それを実践するだけで、すべては解決します。




 許せない人や、間違っている親、辛い現象が起きたとき、「私は絶対にそういうことをしない」と決意することできるかどうかが、私達一人一人に問われていることなのかもしれません。