心理カウンセラーの風湖です。



 大人気漫画「ドラゴンボール」の主人公、悟空のセリフの中に、

 「オラがやらねば誰がやる!」

 という言葉がありました。




 日本の彫刻家、平櫛田中の名言にも、

 「やってやれないことはない」

 「やらずにできるわけがない」

 「今やらずしていつできる」

 「わしがやらねば誰がやる」

 というものもあります。




 これは、「人は、思っていてもなかなか実行できない場合が多いものですが、考えただけではやったことにはならず、思っていることはやがてやらずに諦めてしまう、」という意味の言葉で、私達に対する応援の言葉でもあります。




 しかし、この言葉は、「なんでも自分だけでやれ。失敗したら自分で責任をとれ。」「誰にも甘えてはいけない。自分のことは自分で解決しろ」という言葉ではありません。




 やりたいことはできる限り自分の力だけでやる、という風に解釈して、不安で行動できない人は実は多いのかもしれません。

 しかもそういう人は、誰かに甘えることがとても苦手です。




 そして、無意識になんでもひとりで解決しようとする人は、誰かから甘えられることもとても苦手です。

 自分が甘えない人は、人をも甘えさせません。

 人を甘えさせない人は、自分も甘えさせることができないのです。




 しかし、人間社会というのは、社会性のある動物ですから、たくさんの人と甘え合って支え合って生きることは、とても自然な姿なのではないでしょうか。




 なんでもかんでも自分でやるのではなく、誰かに頼って甘え合って生きる、ということを実践していくと、生き方がまったく違うものになっていくのかもしれません。





 「俺がやらねば誰がやる」のではなく、自分ができないことは、自分だけで解決しようとせずに誰かに相談したり、お願いしたりすることも大切なことなのです。





 そして、その相互関係が構築できたからこそ、自分の資源の幅を広げてくれますから、より高い目標を達成させてくれるのかもしれませんね。