心理カウンセラーの風湖です。




 人生は、いろんな時があり、嬉しく楽しいと感じるときもあれば、辛くて苦しいと感じるときもあります。




 そして人は、そんな毎日を生きる中でいろいろと辛いことが重なると、何もかもが嫌になって、「もう、生きているのもしんどい」と思ってしまうときがあります。




 実は私もかつて、そのように思った時がありました。

 車で交通事故を起こし、相手の人が怪我をしてしまったので病院に付き添って、しかもその日がちょうどクリスマスで、予約していたケーキも受け取りに行けなくなり、小さかった子供達もおばあちゃんに預けて…。




 すべては自分の起こしたことだとわかっているのに、その日からしばらくものすごく落ち込んで、涙も出ないほど悲しい気持ちでいたとき、そんな私を救った一言がありました。




 それは、娘の「ママ、コロッケ作って!」という言葉です。

 「ママの作ったコロッケ、美味しいもん。食べたい!」と、私にお願いしてきました。




 そして、私が家にあったジャガイモを全部使ってコロッケを作ると、娘は「わーい!美味しそう!ありがとう!」と、全身で喜びを表現してくれて、ムシャムシャとたくさん食べてくれました。




 人は、どんなときでも自分を必要としてくれるという手応えがあれば、どんどん元気になっていきます。

 そして、誰かに喜んでもらうと生きるエネルギーがどんどん湧いてくるのです。




 辛くて苦しいときは、「生きていてもいいことが何もない」とか、「これからも悲しく辛いことばかりがあるのではないか」とかという不安なことばかりを考えるのではなく、自分から「人に喜んでもらう」ことを次々とやってみてください。




 社会や人が自分に何をもしてくれないとか、思い通りにならないからと嘆くのではなく、自分から誰かの助けや支えになれることを探して、まずは投げかけてみて欲しいと思います。




 そうすれば必ず、「安心」は向こうからやってくるのだと思います。