心理カウンセラーの風湖です。




 あなたは、「自分が頑張らなくては、仕事が成り立たない」と、思っていませんか?

 そしてそれは、本当にそうなのでしょうか。




 禅の言葉に、「桶裏の水、飯裏の飯」というものがあります。

 これは、「水はいつか水桶に納まる。米はいつか米びつに納まる」という意味です。




 つまり、「心配しなくても、すべてのものは納まるべきところに納まる」という言葉です。

 わかりやすくいうと、「どんなにジタバタしても結果は同じ」ということでしょうか。




 完璧主義の人は、「自分がしっかりしないと、子供達がちゃんとした大人に育たない」とか、「両親は私が面倒を見なくては大変なことになる」と、いつも考えてしまいます。




 あなたは、体力や気力が限界を超えているのに、正しさや常識という信念に囚われてしまい、一生懸命になりすぎて、「自分が頑張らなくては」とつい意気込んで、心配で夜も眠れなかったり、食事も喉を通らなくてグッタリしていませんか?




 そのように感じる人は、目の前にあるものをなんでも自分で背負い込むのではなく、結果に執着するのをやめて、まずは種を撒くことに専念しませんか。




 花を咲かせて実をつけるのを喜ぶことは、ほかの誰かに委ねればよいのです。

 だからといって、私は、怠け者になりなさいと言っているのではありません。




 あれもこれもやらなくてはならなくなって困ったときは、あなたが抱え込みすぎているものを少し見直してみましょう。




 あなたが新しいなにかを任されたとき、あなたが心配するより先に、もうすでに次の人が受け継ぐようにスタンバイができているのかもしれません。




 世の中に起きている現象は、人ひとりがちょうど良い荷物だけを持つように役割分担ができているのだと考えると、「自分がいなくては」とか、「頑張らなくては」と、思わなくても、頑張らなくても良くなるのかもしれませんね。