心理カウンセラーの風湖です。




 私は職業柄、「もう死んでしまいたい」という方とたびたびお会いします。




 「自分が生きていてもいなくても、なにも変わらない。」

 「自分がいなくても誰も悲しまない。」




 このような考え方をしてしまうときは、「死にたい」ときなのではなく、本当は「死にたいと思うくらい辛いことがあった」ときなのだと思います。




 そういうことは私も経験もありますからよく分かります。

 ですから、私も人ごとではありません。




 「死にたい」と思っている人に「そんなことでどうするの」「頑張りなさい」と、言うのは逆効果です。




 あなたは励ましているつもりでも、そう言われた方は、「あなたがもっと強くならなければダメだ」と、非難されていることと同じなのです。




 私はそういうとき、「死んではいけない」と、言いません。

 ただ、「次に会う時までに、これをやって来て」と、お願いをします。




 相手が男性なら、体を使うことを頼みます。

 ウォーキングとか、庭の草取りとかです。

 相手が女性なら、なにかのお世話を頼みます。

 綺麗な花を育てるとか、家族の誰かと連絡をとるとかです。




 人は,1人でいるのではなく誰かが声をかけてくれたり、その人に笑顔を見せてくれることで疲れた心が回復していきます。

 そして、なにかをしてくれたことを周りの人達がみんなで心から喜ぶことも大切なのです。




 「自分のすることを喜んでくれる人がいる。」

 「自分がこの世に存在している意味がある。」

 と、思えたなら、人は死ぬことなどまったく考えなくなっていきます。




 人は、自分が誰かに必要とされているという手応えがあれば、どんどん元気になるのです。




 そうしていくと、やがて自分が「誰かになにかをしてもらいたい」という要求だけではなく、「自分からなにかをしてあげよう」と行動してみることで、結局自分のためになるのだと気がつくことができるのですね。