心理カウンセラーの風湖です。




 あなたは、過去が悔やまれますか?

 それとも未来が不安ですか?




 マザー・テレサは、もう助からないような末期の難病の人々に対して、一生懸命心を込めて看護をし続けました。




 彼女はよくこう言っていたそうです。

 「今、死に瀕している人達に、心を込めて看護をすることで、せめて最後の最後に『生まれてきて良かった』と思ってもらいたいのです。

 みんな、恵まれない人生を送ってきた人達です。



 『ひどい人生だった。生まれてこなければ良かった。』と、思い続けてきたことでしょう。

 でも、最後には『生まれてきて本当に良かった。』と喜んでもらいたいのです。」と。




 まさに今、過去を悔やみ、未来に怯えている人達は、なかなか「生まれてきて良かった」と、思うことはできないかもしれません。




 「今を生きる」とは、「今、目の前にあることを一生懸命やる」ということにほかなりません。

 過去も未来も今はないのです。

 あるのは、永遠に続く「今」だけなのです。




 マザー・テレサも、その病人がいつ死んでしまうのだろうかという未来を見ていたのではありません。

 また、人生の途中で誰かが手を差し伸べてあげれば、この人はこうならなかったろうにと、過去を悔やんだり誰かを責めていたのではありません。




 彼女はただ、今目の前にいる人に対して、自分ができることをし続けているだけだったのです。

 「実践」こそが、彼女の主張だったのかもしれません。




 「わからないこと」は、いくら不安に思っても悲しくなっても「わからない」のです。

 それならば、今ある自分のやることに集中して「今を生きることを一生懸命やる」だけで良いのではないかと私は思います。