心理カウンセラーの風湖です。




 「毎日、子育てが大変です。親の言うことを聞かない3人の息子達にイライラしてしまいます。心を落ち着かせるために、瞑想を取り入れた方がいいと聞きました。」




 このように、私のところに相談に来られたのは、ある30代の母親でした。




 瞑想や座禅の効果については、心理学的にも素晴らしい効果があるとわかっています。

 常に心に沸き起こる雑念や感情に惑わされることのないように、自分に集中するために行うワークです。




 一般的なやり方としては、あぐらの体制をとり、静かに目を閉じて深く呼吸をすることを5分間繰り返す…。という方法なのですが、子育て中の方や、介護などをなさっている方は、毎日する時間がとれないと言われる方も多いですね。




 しかし、「瞑想や座禅はなんのためにするのか?」と聞かれたら、私は、「家で子供達がワーワー騒いでいて、走り回っているというような状況のときに、いかにニコニコして心が平静で穏やかでいられるか?」ということなのではないかと思います。




 それでしたら、目の前で喧嘩をしたり騒いでいる子供達に対して、怒らず、怒鳴らず、冷静な判断ができて心が穏やかで、感情的にならないで、きちんとした人格でいられるかを、その場で深呼吸をして試してみるのも、瞑想になるのではないかと思うのです。




 これは、子育てに限りません。

 会社や家族関係や普段の生活など、どれほどひどい状況でも、「私」自身の人格が平静を保ち、耐えられるかどうかを楽しんでみることを日々の生活の中で実践して行くことも、瞑想のひとつではないかと私は思います。




 まずは、今の状況を客観的にみて、感情的にならずに深呼吸して、笑顔で今日を乗り切る「もうひとつの瞑想」を、続けてみてくださいね。