心理カウンセラーの風湖です。
「プラス思考」という言葉があります。
プラス思考とは何事においても「なんとかなる」「きっとうまくいく」という考えにいたる思考を意味する言葉です。
「ポジティブ思考」という言葉もあります。
ポジティブ思考とは、いつも楽観的に物事を捉え、「どんな事でもきっといい方向に向かっていくだろう」と思う思考を意味する言葉です。
どちらの思考も、間違っているとは思いませんが、その考え方には少し疑問を抱く部分があります。
なぜなら、「この世に起きる現象には、プラスもマイナスもない」と思うからです。
そもそも目の前で起きる現象の意味というものは誰かが後で付けたものです。
つまり、まずは起きた現象を見つめ、ニュートラルに捉えることが大切だと思うのです。
「あの時こうしていれば」と思う事も、実は最初からそうなることは決まっていて、その現象も、スケジュール通りにただ淡々と過ぎているだけだと捉える方が、心に優しい考え方だと思います。
「これは幸せ、これは不幸、あれは成功、それは失敗」というものは、もともとこの世には存在しないのです。
あるのは、あなたがそう思う心です。
つまり、あなたにとっての嫌なこと、人、もの、現象があるのであって、自分が勝手にそう決めているだけ、ということです。
ということは、「プラス思考」とか、「ポジティブ思考」という言葉は、一度でもネガティブな現象を自分で決めて、認めているということになりますから、やはり使い方として疑問を抱かざるを得ませんよね。
すべては自分が決めているだけ。
ネガティブな気持ちも、そう決めた自分の心の中にあるだけなのではないでしょうか。