心理カウンセラーの風湖です。



 真珠は宝石の一種ですが、貝の中で作られる「生き物」です。

 生き物が宝石になる、というのはなんとも不思議ですが、それだけ珍しく貴重なものなのです。




 1600年半ば頃までヨーロッパでは同じ大きさのダイヤモンドと同じくらいの値段だったそうです。

 当時は養殖真珠は存在せず、すべてが天然真珠だったからです。




 真珠が生まれるアコヤ貝は、昔は知多半島に多く生息していました。

 形はホタテ貝に似ていて、厚みは不規則。

 長さは約7センチほどの貝です。




 真珠を作る貝の中に異物が入り、それを分泌物で包んで出来たのが真珠です。

 アラゴナイトという炭酸カルシウムの結晶と、コンキオリンというタンパク質が何層にも重なって出来ています。




 その真珠が出来る過程というのは、偶然に異物が真珠貝に入り込み、その異物を貝自身が吐き出すことが出来ずに分泌物で覆い、その貝の中の異物を人間がたまたま見つけて取り出す、という、天文学的な確率の結果として採取されたのが真珠なのです。




 そんな奇跡で生まれるのは真珠だけではなく、世界中のさまざまな美しく人々を魅了する宝石は、マグマの熱い熱気、非常に高い圧力、そしてその穏やかな冷却過程において非常に長い時間をかけて育てられます。

 マグマは凝結したり、液体が蒸発したりする過程で原子が規則正しく配列し、結晶が成長し個体となるのです。




 しかし、ダイヤモンドの生成に関しては、まだまだ解明されていない部分がたくさんあるのだそうです。




 いずれにしても人間は、そんな宝石がこの世に誕生する命のストーリーに感動して、そんな環境の中でも自分を守り続け、輝きを増していく姿に憧れて、高い付加価値を付けるのではないでしょうか。




 私達人間も、誰もが最初から美しく才能に溢れているわけではありません。

 何年もかけて味わいのある尊い存在になるのです。




 少しずつでも成長し、その個性を磨き続けていれば、やがていつか必ずチャンスが訪れる時が来るのだと私は思います。