心理カウンセラーの風湖です。




 自分に近い友人や同僚にラッキーなことがあった時、人間の反応には2つのパターンに分かれます。

 ひとつは「嫉妬」もうひとつは「祝福」です。




 あなたは、自分の周りに「今日はこんなびっくりするようなラッキーなことがあってね!」という話ばかりしている人がいる場合、素直に喜んであげることができるでしょうか。




 お釈迦様が残した言葉に、「随喜功徳(ずいきくどく)」というものがあります。

 これは、人の幸せを喜んであげるだけで、自分の徳を積んだことになるのだ、という意味なのだそうです。




 随喜とはもともと仏教用語で、他人の善い行いを見て、それにつき従って素直に歓喜するという意味で、「他人の功績を見て、あたかも自分のことであるかのように喜ぶこと。また、他人の功徳を喜んだ結果、自分も功徳を得ること。」という意味なのだそうです。




 私達はいろんな人達と関わって生きていますから、時には思い通りにならないことや、面白くない時もあります。

 そんな時はつい、不平不満や愚痴や泣き言や、誰かの悪口など言いたくなってしまう時もあります。




 しかし、そんな時でもなにかに文句を言う前にむしろ「予定通りにいかなかったおかげで、かえって自分に徳が積めた!」と喜んでみるのも悪くありませんよね。




 「随喜功徳」は、おそらく仏教の教えの中には、もっとも簡単で嬉しい徳積みです。




 なぜなら、誰かが「ラッキーなことがあった!」という姿を見て、ただひたすらに「良かったね。」と、言っているだけで、猛烈に功徳を積み上げていくことが出来るのですから。




 そう考えることが出来れば、たとえ幸運に恵まれた仲間に自慢話を聞かされてばかりいたとしても、その人を賞賛したり一緒になって喜んであげるだけで自分も徳を積むことができますから、毎日がとても嬉しくなります。




 随喜功徳をしながら、「次は自分の番!」と、ラッキーのお裾分けを待って楽しんでみるのも、人生の醍醐味のひとつなのかもしれませんね。