心理カウンセラーの風湖です。




 長い人生を歩んでいると、私達は時々、進むべき道を見失うことがあります。

 人生の節目や岐路にさしかかると、自分がどこへ向かって進めばいいのか、なにをすればいいのかわからなくなる時がやってくるのです。




 突然、これから進むべき道がわからなくなるのは、とても不安で恐ろしいことです。

 しかもそれは、たびたびやってきます。




 作家のヘンリー・ソローは、

 「人は、道を見失うまで自分自身を真に理解できない。」

 と、書いています。




 つまり、人は進むべき道がわからなくなる時まで、自分が生きていることの本当の目的や使命は見えてこない。という意味なのではないかと思います。




 しかし、そんな人生の道に迷う時がきて、不安や恐怖に襲われてもそれはなんの問題もありません。

 なぜなら、それは自分の心が次のステージに上がるために情報を集めようと、立ち止まっている時だからです。




 これは、その人が自分の背負っている荷物の重さに耐えられなくなったので、心がブレーキを踏んでいる状態だといえます。




 しかし、そういう時に差し掛かると、人によってはうつ的な症状が出ることもありますから、専門家に診てもらうことも検討してみてください。




 道に迷ったときに、不安に耐えきれなくなって早く走ろうとするのは、人間の皮肉な習慣なのです。

 人は、なにもわからず、なにもしない状態をとても嫌います。




 ですから、深く考えずにとりあえずなにかをすることで、その不安感や空白の時間を埋めようとするのです。




 そんな時こそ立ち止まり、ゆっくりと深呼吸しましょう。

 答えはすぐには見つからないかもしれませんが、準備が整ったら冷静によく考えて、これからとるべき行動を決めましょう。




 大きな目標を設定することは必要ありません。

 単に進むべき方向だけをイメージすればいいのです。




 「今はそういう時」と、楽観的に考えて、自分の人生の新しいステージに進むために「変えるべきもの」と、「変えたくないもの」を整理整頓して、その時に備えましょうね。