心理カウンセラーの風湖です。
私が担当する心理学講座では、生徒さん達に毎回、人前で話す「プレゼンテーション」を経験していただいています。
プレゼンテーションとは、相手に伝えたい企画やテーマを、効果的に説明する技法のことです。
私自身、人前で話す仕事をしていますから、人前で話すことがあまり得意でない人にも、そういう状況をうまく乗り切るコツを覚えてほしいと思っています。
「プレゼンテーション」の語源には、「相手への贈り物」という意味が含まれていますから、実際にプレゼンテーションをするときには、聞いている人の立場になって、わかりやすく伝えることが大切になってきます。
私達は人に何かを話すとき、つい「自分はこれが好きです。」とか、「これが嫌いです。」という話をしてしまったり、「こうするべき」というような自分の感想や意見を話してしまいがちです。
しかし人は、個人の意見や、「正しいこと」を言われてもあまり聞きたくないのです。
ですから、人前で話すことにあまり慣れていない人は、まずは情報だけを話すことに徹した方が良いと思います。
たとえば、飼っているペットについて話したい人は、「どんな動物でも、ちゃんと目を見て躾ければ、すぐに心が通じ合うんですよ。」とか、ダイエットについて話したい人は、「人は、食べすぎたと思っても、脂肪になるまでには4日くらいかかるので、それまでに運動すれば太りません。」というような話をして欲しいのです。
自分が持っている情報を話せば、聞いてくださる方は、耳を傾けてくれます。
「なにを話せば正しいか。」ではなく、「なにを話せば聞いている人達は楽しいか。」を考えてみれば、なにを話そうか悩むことはなくなるでしょう。
誰かと話をするときに、「あれが気に入らない。」とか、「これが気に入らない。」とか言っている人の話を聞いていても、楽しくないですもんね。
人前で話すときだけではなく、言葉はすべて相手への贈り物なのですから、口から出る言葉全てを相手へのプレゼントにしてくださいね。