心理カウンセラーの風湖です。
あなたは、なにをしている人ですか?
初対面の人などから、「お仕事は、なにをされているのでしょうか?」と、私達はよく尋ねられます。
しかし、こう質問するときには、少し気をつけなければならない時があります。
なぜなら仕事というのは、その人の生き方のひとつの選択肢に過ぎないからです。
世の中には、子育てのために休業している人や、一度社会に出てからあらためて大学に入り直した人、失業中の人もいますし、フリーランスでいくつもの仕事を掛け持ちで働く人もいらっしゃいますから、「仕事や職業」という定義に当てはまらずに生きている人も多いのです。
そのように生きている人達にとっては、周りの人達が華々しいキャリアや、知名度の高い職業について話していると、「自分は社会にあまり貢献していない」という負い目を感じることもあるかもしれません。
しかし、決してそのようなことはありません。
学歴なども同様なのですが、すぐに相手の職業を尋ねたがる人というのは、自分は「働くために生きている」という、仕事が生き甲斐のタイプの人なのかもしれませんね。
もちろんそれが悪いことだと言うつもりはまったくありませんし、素晴らしいことです。
しかしその考え方のみで人の仕事を尋ねることは、狭い枠組みで人を判断していることに他なりません。
仕事や職業は、人間のほんの一部を表すことに過ぎないのです。
その人が人生をどう生きるかについては、その人があなたの価値観に合わせる必要もありません。
子育てをすることも、ボランティアをすることも、アルバイトしながら学校へ通うことも、子供のスポーツチームの指導をすることも、絵を描くことも、音楽を作ることも、旅をすることも、宗教に生きることも、人が生き方として選んだことはすべて大正解なのです。
どれだけ職業的に成功していたとしても、自分のやりたいことや、家族と過ごす時間や、その他のすべてを犠牲にしているのならば、それは本当の成功者とは言えないのではないでしょうか。
学歴や仕事ではその人のすべてを判断することはできませんし、未来は誰にもわかりません。
人生においてその生き方をどのように選んでも、その人が今幸せだと感じているるのであれば、それが一番良い生き方なのではないでしょうか。