心理カウンセラーの風湖です。
私達の心の中には、毎日、何千もの雑念が通り過ぎていくと言われています。
雑念というのはたとえば、「突然過去のことを思い出して、後悔や罪悪感に苛まれる。」とか、「将来への不安で頭がいっぱいになる。」とか、「明日の結果を恐れて、今日なにかをすることを諦める。」などの心の声のことです。
特に現代人は社会的な影響もあり、そのような雑念で頭の中がいっぱいになってしまい、目の前の出来事に集中できなくなっている人が多いのではないでしょうか。
人間は、見たいものだけを見て生きている動物です。
ですから、これらをすべて完全に頭の中から消し去ることは難しいかもしれませんが、印象を変えたり、減らしたりすることはできます。
「マインドフルネス」(瞑想)という言葉を知っていますか?
「マインドフルネス」(瞑想)とは、過去や未来に気を取られずに、今、この瞬間に意識を集中させることで、現在をありのままに受け入れることをいいます。
瞑想には、さまざまな方法やスタイルがあります。
本や動画などでも紹介されていますから、自分に合ったものを見つけましょう。
お金をかける必要はありません。
瞑想中は、頭に浮かんでくる雑念に意識を向けず、やり過ごすことを学びます。
目を閉じて、次の雑念が浮かんでくる間に、沈黙の瞬間を意識しましょう。
呼吸と身体だけに集中し、穏やかなさざなみのような瞬間を楽しみましょう。
しばらくしたら目を開けて、周りを見回してみましょう。
今見えるもの、聞こえるもの、感じるものを観察しましょう。
今までのように過去を悔やみ、明日に怯えることなく、現在の自分のありのままの姿を感じながら生きることができるようになっていきます。
そして、普段の生活の中では、食事の時は美味しく味わい、仕事の時は作業に集中し、運転中は安全に注意し、健康や、家族や、環境に感謝しましょう。
するとやがて、心の中の不安や怒りは不思議と消えて、命を大切に、思考をポジティブに、現在を生きることができるようになっていくのです。