心理カウンセラーの風湖です。




 「人間にとって大事なことは、学歴とかそんなものではない。

 他人から愛され、協力してもらえるような徳を積むことではないだろうか。」




 これは、故本田宗一郎さんの言葉です。





 人間は、「人の間」と書きます。

 ですから、「人と人との間で喜ばれるように生きる」ということが、実は「人間」という言葉の本来の意味なのです。




 そしてその「喜ばれると嬉しい」という本能に目覚めた人間は、

 「何故だかわからないけど、喜ばれると嬉しいから。」

 と、自分の喜びのとして、誰かに喜ばれることをやりたいと思うようになります。




 そうしているうちに、気がつけば「よき仲間」に囲まれ、これ以上ない幸せを感じることができるのです。




 本田宗一郎さんの言う、「学歴重視の人」とは、「常に誰かを敵において、人よりも抜きん出ることを目的にして生きている人」だということもできますよね。





 しかし、人よりも良い成績を残したり、人よりも良い業績を残したり…。

 そういうことが人生の目的なのではないと、私は思います。




 人間が本当に心の底から幸せを感じられるのは、誰かに勝った時ではなく、他人に喜ばれた時です。

 なぜなら、人は、「喜ばれると嬉しい」というプログラムを、脳に組み込まれて生まれてきているからです。




 つまり、人の人生においての目的とは、

 「喜ばれる存在で生きること。そして死んでいくこと。」




 実はこれこそが、人間として生まれてきたことの本当の意味で、自分が必要とされることこそ、幸せの本質なのではないかと思うのです。