心理カウンセラーの風湖です。




 小さい頃は神様がいて、

 不思議に夢を叶えてくれた。

 優しい気持ちで目覚めた朝は、

 大人になっても奇跡はおこるよ…。



 これは、ユーミンの曲、「やさしさに包まれたなら」の歌詞です。




 思い返してみると、私達がまだ子供の頃、毎日はただただ楽しく、たくさんの友達や好きなものに囲まれて、生きているだけでとても幸せでした。




 自分の将来がどうなるのかとか、あまり真剣に考えたこともなかったですし、お年玉やお小遣いも使いたい放題で、貯金をすることにもまったく興味はありませんでした。




 社会人になってからも、仕事をして得たお給料の大半は趣味やオシャレに使ってしまいましたし、今になって考えると、やりたいことがあると我慢をしないですぐにやってしまうことこそ、若さの象徴だったのではないかと思います。




 そう考えてみると、どうやら人生というものは、新しいことに興味を持つと、それに必要のないものや、古いものを手放したあとに、また新しいなにかと出会い、奇跡を起こしながら成長を重ねていくというプロセスの連続なのかもしれません。




 しかし、年齢を重ねていくとそれを忘れてしまい、若さゆえの勢いやチャレンジ精神だけで物事を解決しようとする気持ちが減ってきますから、長い年月の間、悩みや苦しみを経験するごとに、その人の考え方自体が変わっていってしまうようです。




 若い頃は、なんでもいらないものは捨てても構いませんでした。

 そして、どんどん新しいものを取り入れながら成長してきましたから、頭の中はいつも新鮮で、ワクワクドキドキでいっぱいでした。




 それなのに、人生の後半になってくると私達人間は、若い頃のようにたくさんのものを手放すことが怖くなり、頭の中が「執着心」でいっぱいになってしまうようなのです。




 それでもまだたくさんのものを手に入れようとして、もがき苦しみ、それゆえにまるで何かに縛られたり、囚われているように思えるのではないでしょうか。




 「こうでなければ嫌だ」

 「どうしてもこうなってほしい」

 と、思うことが、「執着心」です。




 執着から逃れるのに、努力はいりません。

 努力して掴んでいるその手をパッと放しさえすれば良いのです。




 それだけで私達は、自由になれるのです。

 そして波動が上がって、いつもドキドキワクワクすることが出来るのです。




 ある夢や目標を、

 「どうしても達成したい。実現したい。」

 と、思うことは、その思いに囚われていることにほかなりません。




 「そうなったらいいな。ならなくても幸せだけど、なったらいいな。」

 「そうなると嬉しいな、楽しいな。みんなで一緒に喜べるな。」

 と、思ったとき、人は不思議な力が湧き上がるのではないでしょうか。




 子供の頃や、若い頃のように、何かを手に入れたとき、笑顔で飛び上がって喜ぶ姿を見たくて、神様は私達に魔法をかけて夢を叶えてくれるのかもしれません。




 自分を縛る執着心から、綺麗さっぱり自分を解放してあげましょう。




 そうすればきっと、どんどん神様が夢を叶えてくださるはずなのですから。