心理カウンセラーの風湖です。




 先日、小学校の卒業式が学校で開催できず、リモートでの参加型に変わった、というニュースが取り上げられていました。




 これまで当たり前のように捉えて来た私達の生活も、これからは当たり前ではなくなっていくのですね。




 卒業式といえば卒業文集が思い出されますが、子供の頃、どんな夢を思い描いていか、思い出すことは出来ますか?




 私は子供の頃、「将来の夢」というものがなく、「大人になったらなにになりたい?」と、聞かれてもなにも答えることが出来ない子供でした。




 特に謙虚だというわけではなく、冷めているわけでもなく、「なりたいものが無いのだから仕方がない。」というスタンスで生きていました。




 大人になってからもそれは同じで、「こうなりたい」という願望はとくにありません。




 ですが、だからといって小さな頃から生きる気力もなく、人生なにもしたくないと思っていたわけではありません。

 私のモットーは、常に「今、この瞬間を全力で生きる」ということなのです。




 ですから昔から、なにかの目標に向けて計画的に頑張るというわけではなく、目の前になんらかの現象が起こったとき、それをなにかの導きだと受け止めて、自分の好き嫌いはあまり感じることはなく、その流れに素直に従って生きてきました。




 そういう意味では、少し謙虚なのかもしれませんね。(^^)

 しかし私は、そういう考え方が良いとか悪いとか言っているわけではありません。




 これからの時代、どんな世の中になるのかわかりませんし、将来のビジョンも見えにくくなっていますから、その人なりの生き方で、その人の独自のやり方で生きていくことも大切なのではないかと思うのです。




 やたら「頑張れ」「努力しろ」とは思わなくても、その人なりのスピードで生きていくことを、もう一度確認してみるのも悪くないのではないでしょうか。





 しかし、そういう生き方をしていても、最近はなぜか次々と環境が変わっていき、どんどん自分で選択をしなくてはいけないことが多くなってきました。




 そんな時には「困ったな。焦るな。」と考えずに、「今は何かを学ぶ時なのかもしれない。」と、自分の運勢や運命全てを宇宙に委ねてしまうと、生きることが間違いなく楽になります。




 良寛和尚がある人から「災難を避ける方法」を尋ねられたとき、次のように書き、送ったと言います。




 原文通りではありませが、

 



 「災難に遭うときには、遠慮なく遭いなさい。病気になりそうになったら、遠慮なく病気になりなさい。死ぬときは、遠慮なく死になさい。それが災難よけの一番の方法」

 と、いうものだったそうです。




 すべては、大きな流れがやってくるのを待ち、その流れに逆らうことなく生きていくこと。




 なぜなら、悩みや苦しみは、自分の運命を自分の思い通りにしようとすることから始まることもあるからです。




 全てを肯定し、「こうでなければならない」という執着を捨てて、ありのままを受け入れることが出来れば、なにも変える必要がなくなり、悩みが消えて自分自身が1番楽になれるのです。