心理カウンセラーの風湖です。




 あなたには、目標や夢がありますか?




 最近のニュースによりますと、全国の小、中、高校生の「なりたい職業」のアンケートで、いずれの年代も一位が「会社員」だったと回答したのだそうです。




 その理由として、コロナ禍でリモートワークの導入が進んだため、自宅で仕事をするお父さん、お母さんの姿を目の当たりにし、「会社員」という職業を身近に感じた子供達が多くなったためなのかもしれない、とのことでした。




 これから時代がさらに進んでいけば、子供達がかつて持っていたであろう達成目標や、夢や希望も、どうやら無くてもよくなっていくのかもしれません。




 それは、「夢や目標を持たない方がいい」と言っているのではなくて、それに執着してしまうと、とても辛いものになっていくのではないかと思うからです。




 コロナ禍は特に、先の見えない時代です。

 しかし、だからといって何もしないでただオロオロしているだけ、というわけにはいきません。




 ですから、その人の行動に対する考え方として、夢や目標を「どうしても叶えたい」というよりも、「叶わなくてもそれはそれでよし。」と、思って行動した方が楽に生きられるかもしれないということなのです。




 それに、人はどんな時に達成目標を持つかというと、「今のままではいけない。このままではダメだ。」「さらにもっと。」と、焦っている時なのではないかと思うのです。




 それは、いつも「今の自分」を否定していることになるのではないでしょうか。




 人は、何のために生まれてくるのでしょう。

 それは、誰かを喜ばせ、誰かを愛し、そんな自分に幸せを感じるためなのです。




 ですから、そんな自分の幸せを感じるために、高い達成目標はあまり必要ありませんよね。




 でも、「幸せとはこうあるべきだ。」と、常に高い希望や信念を持っている人は、その状態が来たとしても「いや、まだまだ足りない」と、思うだけなので、とても苦しいし、いつまでたっても幸せにはなれないのかもしれません。




 ですから、「幸せ」を感じるためには、達成目標はたぶんいらないのだと思います。




 自分の目の前にある仕事を、ただニコニコと誠心誠意を込めてこなしていくことこそが、自分の使命を知る最善の方法のような気がするのです。